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マネジメントスキルを高めるために「フェイスブック流 最強の上司」を読んでみた

マネジメントスキルを高めために「フェイスブック流 最強の上司」を読んでみました。

フェイスブック流 最強の上司とは

2020年にマガジンハウス社より発行された本で、フェイスブックのデザイン部門を仕切るようになった著者がマネジメントの経験をノウハウとしてまとめています。

「優れた上司は生まれるのではなく、つくられる」

これは、著者がなによりも大切にしている言葉で、人の上に立つことの意味を理解してはじめて、「素晴らしい上司」に成長する「方法」を身につけることができると考えているようです。

本の内容としては、フェイスブックやデザインといった個別の話はほぼなく、マネジメント初心者から中級者が悩むであろう内容が幅広く紹介されています。

  • マネジメントの仕事とは何か
  • チームの成果を高める
  • 方向性を描き、現実にする方法
  • 上司と部下の良い信頼関係をつくる
  • フィードバックで成長をもたらす
  • さらに大きなチームを率いる
  • 健全な企業文化をつくる

マネジメント初心者から中級者の方で、「チームの成果を高めたい、メンバーのモチベーションを高めたい、成長を促したい」という方にはおすすめです!

マネジメントの仕事とは何か?

マネジメントの仕事は、人々が共に働くことでより良い成果を出せるようにすることです。

上司が自分ですべての仕事をこなすこともないし、全てに長けている必要もないし、知らないことがあっても問題ありません。組織やチームとしてより成果を高めていければ。

うまくマネジメントができているかどうかを把握するためにマネジメントの成果は、現在と将来のは2つの観点で成果を測ることができます。

  1. チームの成果:目標達成できているか(現在の成果)
  2. チームの能力・満足度:優秀な人材を採用しているか、個人の能力が引き出せているか、メンバーが協力して楽しく仕事をしているか(将来の成果)

いい仕事をしているチームは短期的な成果だけでなく、長期にわたり成果を上げており、評判も高いものです。

チームの成果を高める

チームワークは見かけより難しい。すべてのメンバーが人並み以上のスキルを持っていても、成果がおぼつかないこともある。

著者の考えるチームが成功するカギは3つ。

  1. Purpose(目的)
  2. People(人)
  3. Process(プロセス)

Purpose(目的)は、チームが求める成果は何で、なぜやるのか。

チームが大成功を収めたら業界にどんな変化を与えられるか、なぜこのプロジェクトが重要なのか。メンバーが目的を理解できてなかったり、明確でなかったりすると、意見の相違が発生して成果がおぼつかない。

まず、チーム全体が成功のイメージを把握していて、目標に向かって積極的な気持ちがあることを確認する。そして、定例やイベントなどさまざまな機会を利用して目的の理解を促し、何回も思い出させる。

People(人)は、チームメンバーは成果をだせる状態になっているか。

チームが目標を達成するために、必要な能力があるか、やる気があるか。ふさわしいメンバーが揃ってなかったり、環境が整っていないと問題が起きる。

メンバーの強みと弱みを把握し、強みを生かしたアサインをし、実力を発揮できるようにコーチングする。メンバーの能力が足りない場合は、スキル習得や採用で補う。

Process(プロセス)は、チームがうまく協力して成果をだせるようにする。

誰が何をいつまでに終わらせるか、どんな原則にそって意思決定を行うか。 協力体制や価値観がズレていると単純な作業すら複雑化してしまう。

意思決定の基準を決めたり、スケジュールを立てたり、ミスの再発防止をしたり、働きやすい環境作りをして、チームの協力を促す。

フィードバックで爆発的成長をもたらす

フィードバックはマネジメントの根幹をなす仕事で絶対に避けては通れない重要な業務です。

良いフィードバックには、相手の行動を変え、スキルを伸ばすきっかけになりえる。逆に、悪いフィードバックは、相手を傷つけたり、やる気をなくしてしまう。

フィードバックの4つの基本

  1. 目標は明確に
  2. スピーディに頻繁に
  3. 相手の行動については敬意を払いながら定期的に
  4. 360度評価を最大限活用する

1. 目標は明確に

プロジェクト前に、ゴールを設定し、想定される問題をリストアップし、今後の仕事が建設的になる基礎を作る。

部下にとって優れた仕事とは何か?、平均的な仕事との違いは?、プロジェクトで注意する点は何か?、ミスの原因になる落とし穴はなにか?といったことを話す。

2. スピーディに頻繁に

日々の業務上のアドバイスを目的として、作業が終わるごとにフィードバックを行う。記憶が新しいうちに行うと効果的なのでスピーディに頻繁に行う。

気軽な習慣にすることで、部下も毎日何かを学ぶことができるし、その過程を見守ることができる。

3. 相手の行動については敬意を払いながら定期的に

フィードバックを継続する中で浮かび上がってきた特徴を把握し、行動のフィードバックをする。決断が早いか遅いか、プロセス重視か結果重視か、理想主義か現実主義かなど。

部下の行動について言及することは、自分が相手をどう見ているかを伝えることであり慎重に言葉を選ぶ必要がある。しかし、うまく話すことができれば、部下にとって自分を振り返る手がかりになり、どうすればパフォーマンスを高められるか考えるきっかけになる。

4. 360度評価を最大限活用する

360度評価は、上司・同僚・部下など複数の視点を通して行う評価で、客観性や信頼性に長けた評価方法。

優れている点、努力すべき点や改善すべき点、慎むべき行動をあげてもらうように依頼して360度評価をして、フィードバックの信頼性や客観性を高める。

ビジョンを描き、現実にする方法

ビジョンを現実にしていくためのポイントは次の通り。

  1. 優れたビジョンを決める
  2. 実現可能性が高い計画を立てる
  3. チームの得意なことに集中する
  4. 優先順位を大切にする
  5. 誰が何をするかを必ず決める
  6. 大きな目標を小さな目標に分解する

1. 優れたビジョンを決める

優れたビジョンは人をやる気にさせる。シンプルで聞いたとたんに成功のイメージが浮かび、何をやるかもすぐに理解できる。

2. 実現可能性が高い計画を立てる

問題の本質を理解し、目標を達成するために乗り越えるべき問題を見据え、チーム独自の力や脂質、エネルギーをどう活かすか考える。また、上位の戦略や計画に準じている必要がある。

3. チームの得意なことに集中する

チームが得意なことを仕事をやり、苦手なことは他のチームに任せる。そうすることで、チームの成果を効果的に高めていくことができる。

4. 優先順位を大切にする

優先順位を決めるということは、重要度にしたがって順位をつけること。最も上位に置くべきは、絶対に成し遂げなければならないことを置く。

5. 誰が何をするかを必ず決める

メンバーの士気が高くても、役割分担があいまいだと問題が生じる。役割や責任を明確にすればするほど、誤解や混乱を回避できる。

6. 大きな目標を小さな目標に分解する

どんな大きな夢も小さなステップの積み重ねで叶えることができる。大きな目標を小さな目標にすることで、確実に進捗していくことができるようになる。 また、経過を定期的に見直すことで、モチベーション維持したり、緊急の優先事項を議論してプロジェクトを切り盛りできる。

まとめ

今回は「フェイスブック流 最強の上司」を読んでみました。

  • マネジメントの仕事とは、人々が共に働くことでより良い成果を出せるようにすること
  • チームの成果を高める3つのコツは、「1. Purpose(目的)」「2. People(人)」「3. Process(プロセス)」
  • 良いフィードバックには、相手の行動を変え、スキルを伸ばすきっかけになりえる
  • ビジョンを現実にしていくために、実現可能な計画、得意に集中、優先順位、アサイン、タスク分解が大切

マネジメントをする中で、チームの成果を高めたい、メンバーのモチベーションを高めたい、メンバーの成長を促したいという方はぜひ読んでみてください。