「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」を読んでみた
この記事では「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」が気になっている方に向けて、どのような本か簡単に紹介します。
「プロダクトマネージャーのしごと」とは
「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」は、地に足がついた実践的なプロダクトマネジメントの本です。
本書の特徴として、実際のプロダクトマネジメントの現実を受け入れています。
プロダクトマネジメントの曖昧さや矛盾、しょうがなく妥協するといった現実を受け入れ、そのうえで、理想論ではなく、地に足をつけて、それらを解決していくマインド、スキル、知識が紹介されています。
本書の中では、プロダクトマネジメント業務で日常的に関わる事柄について幅広く取り扱っています。
具体的には、スキル・マインド、コミュニケーション、ユーザー調査、データ、ビジョ ン・ミッション・目標・戦略、優先順位付け、アジャイル、ドキュメントなどです。
これらプロダクトマネジメントの日々の仕事から、
- 現実的に何のために実施しているか
- よく発生しがちな課題は何か
- 課題にどういう指針で対処していくのか
といったことが学べます。
「プロダクトマネージャーのしごと」はどういう人におすすめか?
対象読者は、プロダクトマネージャーやプロダクトマネジメントに関わるデザイナー、エンジニア、マネージャーといった方々です。
- ユーザーニーズとビジネスゴールの最大化を追求したい
- ユーザー体験と技術的な実現性をつなげたい
- ビジョンや戦略と日々の実行をつなげたい
といったことに対して日々考えている方は、本書からたくさんのことを学べるでしょう。
「プロダクトマネージャーのしごと」から何が学べるか
プロダクトマネジメントの現場で起こるよくある課題や対処方法を学ぶことができます。
その中でも、一貫して本書で伝えていることは、「プロダクトマネジメントとはこうあるべきこうすればよいという幻影に惑わされず、現実を受け入れて課題に対して一生懸命考えて実行し改善していこう」ということだと思います。
現実にそった本書のアプローチを3つほど紹介します。
何のために問題解決しているのか?
結果を出すために「ベストプラクティス」を探しているなら、まずは必ず組織の具体的なニーズやゴールから始めましょう。
具体的なゴールが定まってから、ゴールの達成を助けるプラクティスについて考え始めます。
このようなアプローチを取らない場合、実現しようとする変化が理解されず、懐疑や抵抗を生み、最終的には失敗することになります。
「前の現場ではこのプラクティスを取り入れてうまくいった」、「このプロセスがないからダメ」といって闇雲に変化を取り入れてもなかなかうまくいかないでしょう。
現在のビジネス、チームのゴールや課題、チームを取り巻くステークホルダー、メンバーのマインドやスキルなどが違います。
それを、無視してプラクティスを取りいてもうまくいくことはないでしょう。
優れたプロダクト戦略はシンプルで明快だ
すぐに使えるプロダクト戦略は、「ユーザーは誰?」、「解決しようとしている課題は何?」、「私たちがその課題を解決するにふさわしい会社である理由は?」といった、質問に集中的に答えられるものになっている傾向があります。
戦略というと何か頭のいい人が考えた凄いものという考えがあるでしょう。
しかし、戦略は何をやり何をやらないかを明確にし、チームが適切な意思決定をできるようにするものです。
そのため、チームが理解できるためにシンプルで、何をやり何をやらないのかという意思決定に使える必要があります。
意思決定からはじめ、それからデータを見つける
欲しいデータを得られないことはいくらでもあるでしょう。しかし、前に進める方法は常にあります。そして、自分がしようとしている意思決定をより深く理解するために時間を使い、定量的か定性的かを問わず、意思決定に役立つありとあらゆる情報を探し求めることは、その道筋を見つけるのに役立つでしょう。
「何を計測すべきか」という質問に万能の答えはありません。自分たちのゴールと戦略を調べ、現在地と行き先を理解させてくれる計測可能なシグナルを解き明かすことに全力を尽くしてください。
データがないから意思決定ができない、「あればなおよし」程度のデータを収集して満足してしまうということは現場では起きがちです。
それらに対して、ゴールから逆算したり、ユーザーがどいう課題やニーズをもっているか調べることでやりようはいくらでもあると教えてくれます。
ぜひ読んでみてください
「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」では、プロダクトマネジメントの現場でよくおきる課題や対策の指針を多く学べます。
逆に、すぐに実践できることが多岐にわたるので、情報に埋もれてしまいかねません。
そのため、何度も読み返しながら自分たちのプロダクトマネジメントの現実にてらしあわせて試行錯誤してみてください。